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Vol.3

配偶者控除・配偶者特別控除を完全理解

103万円の壁、130万円の壁、150万円の壁を分かりやすく解説。結婚した年の年末調整の注意点も

7分で読めます
みなと先生くらしアドバイザー

参考文献 7·Q&A 5問収録

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今号のポイント

  1. 1配偶者控除は配偶者の給与年収103万円以下で最大38万円の所得控除
  2. 2130万円の壁は社会保険の扶養ライン。超えると年間約20〜30万円の負担増
  3. 3年の途中で結婚しても、12月31日時点の状況で配偶者控除が適用される

ふたりナビ みなと先生のくらしガイド Vol.3

「103万、130万、150万の壁って何?」――配偶者控除・配偶者特別控除を完全理解

今号のポイント

  1. 配偶者控除(103万円の壁)と配偶者特別控除(150万円・201万円の壁)は税金の話
  2. 130万円の壁は社会保険の話。税金の壁とは全く別の制度
  3. 12月31日に婚姻していれば、その年の配偶者控除が使える

こんにちは。くらしアドバイザーのみなと先生です。

結婚すると耳にする**「103万円の壁」「130万円の壁」**。「壁って何?」「超えたらどうなるの?」と疑問に思いつつも、税金の話は難しそうで調べるのを後回しにしていませんか?

実はこの仕組みを理解すると、夫婦の手取り収入を最大化する働き方が見えてきます。今回は結婚した年に知っておきたい配偶者控除の全知識を、できるだけ分かりやすくお伝えします。

Q1.「配偶者控除って何ですか?」

新婚さん「結婚したら配偶者控除が使えると聞きました。具体的にどういう仕組みですか?」

みなと先生「配偶者控除は、配偶者の所得が一定額以下の場合に、もう一方の配偶者の税金が安くなる制度です [1]」

みなと先生「仕組みを図にするとこうなります」

項目内容
対象配偶者の合計所得が48万円以下(給与のみなら年収103万円以下
控除額(所得税)最大38万円
控除額(住民税)最大33万円
節税効果の目安年間約5〜11万円(税率による)

新婚さん「38万円もらえるんですか?」

みなと先生「いえ、38万円もらえるのではなく、課税される所得から38万円が差し引かれる(控除される)という意味です [1]。例えば所得税率20%の方なら、38万円 x 20% = 約7.6万円の節税になります。住民税と合わせると年間約10万円程度の節税効果があります」

新婚さん「なるほど、控除と聞くと直接もらえるように思ってしまいますが、税金が減る仕組みなんですね」

Q2.「103万円、130万円、150万円の壁を教えてください」

新婚さん「"壁"がいくつもあって混乱します。整理して教えてください」

みなと先生「よく混同されますが、実は税金の壁社会保険の壁の2種類があります [1][2][3]。完全に別の制度なので、分けて考えましょう」

税金の壁(所得税・住民税):

配偶者の給与年収何が起きるか
103万円の壁103万円以下配偶者控除が満額適用(最大38万円控除)
150万円の壁150万円以下配偶者特別控除が満額適用(最大38万円控除)
201万円の壁約201万円超配偶者特別控除もゼロになる

社会保険の壁:

配偶者の給与年収何が起きるか
106万円の壁106万円以上従業員51人以上の企業で社会保険加入義務 [4]
130万円の壁130万円以上社会保険の扶養から外れる(全員が対象)

みなと先生「重要なポイントは、103万円を超えても130万円未満であれば、配偶者特別控除は受けられるし社会保険の扶養にも入れるということです [2][3]。103万円を1円でも超えたら大損するわけではありません」

新婚さん「103万円を超えても大丈夫な場合があるんですね。じゃあ、一番注意すべき壁はどれですか?」

みなと先生130万円の壁が最もインパクトが大きいです [3]。130万円を超えると社会保険の扶養から外れ、自分で健康保険料と年金保険料を払うことになります。その負担は年間約20〜30万円。つまり年収130万円と131万円では、手取りが逆転する可能性があります」

Q3.「結婚した年の年末調整はどうすればいいですか?」

新婚さん「今年結婚したのですが、年末調整で何か手続きが必要ですか?」

みなと先生「はい。結婚した年の年末調整では2つの書類の更新が必要です [1][5]」

1. 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の更新

  • 配偶者の氏名・マイナンバー等を記入
  • 配偶者を控除対象として申告

2. 「給与所得者の配偶者控除等申告書」の提出

  • 配偶者の所得の見積額を記入
  • 控除額の計算に使用

みなと先生「とても重要なポイントがあります。配偶者控除は12月31日時点の状況で判定されます [1][5]。つまり12月に結婚した場合でも、その年の配偶者控除を丸々1年分受けられます」

新婚さん「12月に結婚しても1年分の控除が受けられるんですか!」

みなと先生「はい。逆に言えば、1月に結婚しても12月に結婚しても控除額は同じです [1]。年末調整の時期(11〜12月)に忘れずに申告すればOKです」

結婚のタイミング配偶者控除
1月〜11月に結婚その年の年末調整で申告
12月に結婚同じく、その年の年末調整で申告可能
年末調整に間に合わなかった翌年の確定申告で申告すれば還付される

Q4.「共働きの場合はどうなりますか?」

新婚さん「うちは共働きです。配偶者控除は関係ないですか?」

みなと先生「配偶者の年収が103万円を超えている場合は配偶者控除は使えません [1][6]。ただし、以下のケースでは配偶者特別控除が使える場合があります」

配偶者の給与年収使える控除控除額(所得税)
103万円以下配偶者控除最大38万円
103万円超〜150万円以下配偶者特別控除最大38万円(満額)
150万円超〜201万円以下配偶者特別控除38万円〜3万円(段階的に減少)
201万円超なし0円

みなと先生「また、納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除も配偶者特別控除も使えません [1][6]。高所得の方はご注意ください」

新婚さん「共働きでも150万円以下なら満額控除が受けられるんですね」

みなと先生「はい。もう一つ大事なことがあります。配偶者控除は夫婦どちらか一方しか使えません [6]。つまり、夫が妻の分を申告するか、妻が夫の分を申告するかのどちらかです。一般的に所得が高い方が控除を申告した方が節税効果が大きくなります」

Q5.「結婚後、配偶者が退職した場合はどうなりますか?」

新婚さん「結婚を機に配偶者が退職した場合、何か手続きが必要ですか?」

みなと先生「退職した場合はいくつかの手続きと確認が必要です [3][5][7]」

1. 社会保険の扶養に入る手続き

配偶者が退職して**年収130万円未満(今後の見込み)**になる場合、もう一方の配偶者の社会保険の扶養に入れます。勤務先に「被扶養者異動届」を提出してください。

2. 配偶者控除の確認

退職した年の1月〜退職日までの給与収入が103万円以下であれば配偶者控除が使えます。103万円を超えていても201万円以下なら配偶者特別控除が使える場合があります。

3. 退職した配偶者の確定申告

年の途中で退職した場合、退職した配偶者自身も確定申告すると源泉徴収された税金の一部が還付される可能性があります [7]。特に退職金がある場合は確認しましょう。

退職後の状況必要な手続き
扶養に入る被扶養者異動届(勤務先経由・5日以内)
失業保険を受給日額3,611円以上の場合は扶養に入れない
年内に再就職しない退職した方の確定申告(税金の還付)

みなと先生失業保険(雇用保険の基本手当)を受給する場合は注意です。日額3,611円以上(年収換算130万円以上)の場合は、受給期間中は社会保険の扶養に入れません [3]。受給終了後に扶養の手続きを行うことになります」

まとめ

配偶者控除・配偶者特別控除のポイントを整理します。

  1. 103万円の壁: 配偶者控除の適用ライン(給与年収103万円以下)
  2. 130万円の壁: 社会保険の扶養ライン(最もインパクト大)
  3. 150万円の壁: 配偶者特別控除が満額もらえる上限
  4. 12月31日時点で判定: 年の途中の結婚でも、その年の控除をフル活用できる
  5. 年末調整を忘れずに: 扶養控除等申告書と配偶者控除等申告書を更新する

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※ この記事は一般的な行政手続き・制度情報の提供を目的としています。個別の状況により適用条件が異なる場合がありますので、詳細はお住まいの自治体窓口にご確認ください。

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