ふたりナビ みなと先生のくらしガイド Vol.40
「住宅ローン、何を選べばいいの?」――種類と選び方ガイド
今号のポイント
- 変動金利は金利が低いがリスクあり。固定金利は安心だが総返済額が多くなる
- ペアローンは借入額を増やせるが、離婚時のリスクを理解しておく必要がある
- 団信(団体信用生命保険)は住宅ローンのセーフティネット。保障内容を必ず比較
こんにちは。くらしアドバイザーのみなと先生です。
住宅購入を決めたら、次のハードルは住宅ローン選びです。「固定か変動か」「フラット35って何?」「ペアローンはお得?」と疑問が山積みですよね。
住宅ローンは人生で最も大きな金融契約です。一つ一つ丁寧に理解していきましょう [1][2]。
Q1.「固定金利と変動金利、どう違うのですか?」
新婚さん「銀行のパンフレットを見ても、金利の種類が多すぎてわかりません」
みなと先生「住宅ローンの金利タイプは大きく3種類です [1][2]」
| 金利タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 全期間固定金利 | 返済終了まで金利が変わらない | 返済額が確定。ライフプラン立てやすい | 変動より金利が高い |
| 変動金利 | 半年ごとに金利が見直される | 当初の金利が最も低い | 金利上昇で返済額が増えるリスク |
| 固定期間選択型 | 当初3年・5年・10年等は固定、その後変動 | 一定期間は返済額が確定 | 固定期間終了後の金利が読めない |
新婚さん「2026年現在、金利はどのくらいですか?」
みなと先生「おおよその目安です [2]」
| 金利タイプ | 金利水準(2026年初頭目安) |
|---|---|
| 変動金利 | 0.3〜0.7%程度 |
| 固定10年 | 1.0〜1.5%程度 |
| 全期間固定(フラット35) | 1.5〜2.0%程度 |
みなと先生「日銀のマイナス金利政策解除を受けて、変動金利も上昇傾向にあります。"変動は安いから"と安易に選ぶのは危険です。金利が1%上がると、5,000万円のローンで月約2.5万円、年間約30万円返済額が増えます [2]」
Q2.「フラット35とは何ですか?」
新婚さん「フラット35がいいと聞いたのですが、普通のローンと何が違いますか?」
みなと先生「フラット35は住宅金融支援機構と民間金融機関が提携した住宅ローンです [3]」
フラット35の特徴:
- 全期間固定金利:返済終了まで金利が変わらない
- 保証料不要:一般の住宅ローンで必要な保証料がかからない
- 繰上返済手数料無料:余裕ができたときに追加返済しやすい
- 審査基準が比較的緩やか:勤続年数の要件なし、転職直後でも申込可能
新婚さん「デメリットはありますか?」
みなと先生「はい。主なデメリットは以下の通りです [3]」
- 変動金利と比べて金利が高い
- 住宅の技術基準を満たす必要がある(適合証明書の取得が必要)
- 融資実行が物件引渡時のため、つなぎ融資が必要な場合がある
- 頭金10%未満だと金利が上乗せされる
みなと先生「"将来の返済額が確定している安心感"を重視するなら、フラット35は有力な選択肢です」
Q3.「ペアローンって何ですか? 共働きなら得ですか?」
新婚さん「共働きなのでペアローンを勧められました。メリットはありますか?」
みなと先生「共働き夫婦の住宅ローンには3つの方式があります [4]」
| 方式 | 仕組み | 住宅ローン控除 | 団信 |
|---|---|---|---|
| 単独ローン | 一人が借入、もう一人は連帯保証人にもならない | 借入者のみ | 借入者のみ |
| 収入合算 | 一人が借入、もう一人の収入を合算して審査 | 借入者のみ | 借入者のみ(連帯債務型は両者の場合あり) |
| ペアローン | 夫婦それぞれが別々のローンを組む | 夫婦それぞれ適用 | 夫婦それぞれ加入 |
ペアローンのメリット:
- 借入可能額が大きくなる
- 住宅ローン控除を二人分受けられる
- 団信に二人とも加入できる
ペアローンのデメリット:
- 契約が2本になるため事務手数料が2倍
- 一方が退職(育休等)すると返済負担が偏る
- 離婚時の処理が複雑(売却しても残債が残るリスク)
みなと先生「ペアローンは"今の収入"が続く前提の契約です。出産・育児で一方の収入が減る可能性を考慮して、無理のない返済計画を立てましょう [4]」
Q4.「団信(団体信用生命保険)って何ですか?」
新婚さん「団信に入らないとローンが組めないと聞きました」
みなと先生「団信は住宅ローン契約者が死亡または高度障害になった場合に、残りのローンが全額返済される保険です [5]」
| 団信の種類 | 保障内容 | 追加費用の目安 |
|---|---|---|
| 一般団信 | 死亡・高度障害 | 金利に含まれる(追加負担なし) |
| がん団信 | 上記+がんと診断確定 | 金利+0.1〜0.2% |
| 3大疾病団信 | 上記+急性心筋梗塞・脳卒中 | 金利+0.2〜0.3% |
| 全疾病団信 | すべての病気・ケガで就業不能 | 金利+0.1〜0.3%(無料の場合も) |
新婚さん「全疾病団信に入った方がいいですか?」
みなと先生「保障が手厚いほど安心ですが、既に加入している生命保険や医療保険との重複をチェックしましょう [5]。団信に加入することで、既存の生命保険の保障額を減らせる場合もあります。トータルの保険料で考えることが大切です」
Q5.「住宅ローンの審査では何を見られますか?」
新婚さん「審査に落ちたらどうしようと不安です」
みなと先生「金融機関が審査で重視するポイントは以下の通りです [6]」
| 審査項目 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 年収 | 安定した収入があるか | 返済比率(年間返済額/年収)が25〜35%以下 |
| 勤続年数 | 同じ勤務先での勤続期間 | 2年以上が一般的(フラット35は制限なし) |
| 信用情報 | クレジットカード・ローンの返済履歴 | 延滞・滞納がないこと |
| 健康状態 | 団信に加入できる健康状態か | 告知事項に該当しないこと |
| 物件の担保価値 | 物件の評価額 | 借入額に対して十分な価値があること |
審査に通りやすくするコツ:
- 頭金を増やす(借入比率を下げる)
- 他のローンを完済する(カーローン、リボ払い等)
- クレジットカードの不要な枠を減らす
- 事前審査(仮審査)を先に受ける:無料で結果がわかり、物件探しがスムーズ
みなと先生「特に注意すべきは携帯電話の分割払いです。滞納があると信用情報に傷がつき、住宅ローン審査に影響します [6]」
まとめ
- 金利タイプは"安心"か"低コスト"かで選ぶ:変動は低コスト、固定は安心。ミックスも検討
- ペアローンは控除が2倍だが離婚リスクも考慮:収入変動への備えが必要
- 団信は既存保険と合わせてトータルで判断:過不足なく保障を設計
- 審査前に信用情報をクリーンにする:リボ払い完済、携帯料金の滞納に注意