ふたりナビ みなと先生のくらしガイド Vol.52
「もし今、大地震が来たら?」――二人暮らしの防災を考える
今号のポイント
- 最低3日分、できれば7日分の食料・水を備蓄。水は1人1日3リットルが目安
- 避難場所・避難経路を夫婦で事前に確認。災害用伝言ダイヤル171で連絡手段を確保
- 防災グッズは年に1回の見直しを。食料品はローリングストック法で無駄なく管理
こんにちは。くらしアドバイザーのみなと先生です。
日本は地震・台風・豪雨など自然災害が多い国です。新しい住まいでの二人暮らしを始めたら、防災対策はできるだけ早く整えておきたいもの。「うちは大丈夫」という油断が、いざという時の後悔につながります。
今回は、二人暮らしの防災対策を具体的にお伝えします [1][2]。
Q1.「まず何を備蓄すればいいですか?」
新婚さん「防災備蓄って何をどれくらい用意すればいいですか?」
みなと先生「内閣府と農林水産省は最低3日分、できれば7日分の備蓄を推奨しています [1][2]。二人暮らしの備蓄リストをまとめました」
飲料水:
| 項目 | 1人1日あたり | 2人×3日分 | 2人×7日分 |
|---|---|---|---|
| 飲料水 | 3リットル | 18リットル | 42リットル |
みなと先生「2リットルペットボトルで3日分なら9本、7日分なら21本です [1]」
食料品(2人×3日分の目安):
| カテゴリ | 品目例 | 数量 |
|---|---|---|
| 主食 | レトルトご飯、カップ麺、乾麺 | 18食分 |
| 主菜 | 缶詰(ツナ、サバ、焼き鳥等) | 6〜12缶 |
| 副菜・汁物 | インスタント味噌汁、フリーズドライスープ | 6〜12食分 |
| おやつ・栄養補助 | チョコ、ようかん、栄養補助食品 | 適量 |
| 飲料 | 野菜ジュース、お茶、スポーツドリンク | 6〜12本 |
新婚さん「結構な量ですね。置き場所が心配です」
みなと先生「ローリングストック法がおすすめです [2]。普段食べる食品を少し多めに買い置きし、食べたら補充するサイクルで回せば、特別な保管スペースは不要です。賞味期限切れも防げます」
Q2.「防災グッズは何を用意すればいいですか?」
新婚さん「防災バッグの中身は何を入れればいいですか?」
みなと先生「防災グッズは**"持ち出し用"と"自宅備蓄用"**の2段階で準備しましょう [1][3]」
第1段階:非常持ち出し袋(すぐに避難する場合)
| カテゴリ | 品目 | 備考 |
|---|---|---|
| 水・食料 | 水500ml×2、携帯食料 | 1日分 |
| 照明 | 懐中電灯、ヘッドライト | 予備電池も |
| 情報 | モバイルバッテリー、充電ケーブル | 容量10,000mAh以上推奨 |
| 衛生用品 | マスク、ウェットティッシュ、歯ブラシ | |
| 防寒 | アルミブランケット、カイロ | |
| 貴重品コピー | 保険証・免許証のコピー、通帳番号メモ | 原本は別途 |
| 現金 | 小銭を含む1〜3万円 | 停電時はキャッシュレス不可 |
| 救急用品 | 絆創膏、常備薬、消毒液 | |
| 筆記用具 | 油性ペン、メモ帳 | |
| 雨具 | レインコート | 両手が使える |
第2段階:自宅備蓄(在宅避難用)
| カテゴリ | 品目 | 備考 |
|---|---|---|
| カセットコンロ | 本体+ボンベ6本 | 調理・湯沸かし用 |
| ラップ・ビニール袋 | 食器に被せて使うと洗い物を減らせる | |
| 簡易トイレ | 1人1日5回×7日分=70回分 | 断水時に必須 |
| 給水タンク | 折りたたみ式10〜20リットル | 給水車からの受水用 |
| ランタン | LED式。部屋全体を照らせるもの | |
| ラジオ | 手回し充電式が便利 | 情報収集の生命線 |
新婚さん「簡易トイレは盲点でした!」
みなと先生「断水時に最も困るのがトイレです [3]。マンションの場合、排水管が損傷するとトイレの水を流せなくなります。簡易トイレは必ず用意しておいてください」
Q3.「避難場所と連絡方法はどう確認しますか?」
新婚さん「いざという時にどこに逃げればいいか、恥ずかしながら知りません」
みなと先生「避難場所の確認は引っ越し後すぐにやるべき最優先事項です [1][4]」
確認すべき避難場所:
| 種類 | 目的 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 指定緊急避難場所 | 地震・津波・洪水等から命を守る場所 | 自治体HP、防災マップ |
| 指定避難所 | 自宅が被災した場合に滞在する場所 | 自治体HP、防災マップ |
| 広域避難場所 | 大規模火災時の避難先 | 自治体HP |
| 津波避難ビル | 津波発生時の一時避難先(沿岸部) | 自治体HP |
みなと先生「港区の場合は港区防災マップで確認できます [4]。ハザードマップも合わせてチェックしましょう」
夫婦の連絡方法を決めておく:
| 方法 | 使い方 | 備考 |
|---|---|---|
| 災害用伝言ダイヤル 171 | 「171」に電話→自宅番号を入力→メッセージ録音/再生 | NTTが災害時に開設 |
| 災害用伝言板(web171) | web171.jp にアクセス→メッセージ登録/確認 | スマホからも利用可 |
| SNS(LINE等) | 電話が繋がらなくてもテキストは届きやすい | グループを事前に作成 |
| 集合場所を決めておく | 「自宅が無事なら自宅で待機、ダメなら○○避難所」 | 具体的に決めておく |
新婚さん「171は使ったことがないので不安です」
みなと先生「毎月1日・15日は体験利用ができます [4]。ぜひ一度ふたりで試してみてください」
171の使い方:
- 「171」にダイヤル
- 録音は「1」、再生は「2」を押す
- 連絡を取りたい相手の電話番号を入力
- メッセージを録音(30秒以内)または再生
Q4.「家の中の防災対策はどうすればいいですか?」
新婚さん「家具の転倒防止とか、家の中でできる対策はありますか?」
みなと先生「阪神・淡路大震災では負傷者の約50%が家具の転倒・落下が原因でした [5]。家の中の対策は命を守る上で非常に重要です」
家具の転倒防止対策:
| 場所 | 対策 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 本棚・食器棚 | L字金具で壁に固定、突っ張り棒 | 1,000〜3,000円 |
| テレビ | 転倒防止ベルト、粘着マット | 1,000〜2,000円 |
| 冷蔵庫 | 転倒防止ベルト | 1,000〜2,000円 |
| 食器棚のガラス | 飛散防止フィルム、開き戸ストッパー | 500〜1,500円 |
| 寝室 | ベッドの周りに背の高い家具を置かない | 無料(配置変更) |
| 玄関・廊下 | 避難経路に物を置かない | 無料(整理整頓) |
みなと先生「特に重要なのは寝室の安全確保です [5]。就寝中に地震が来た場合、家具の下敷きになるリスクが最も高くなります」
その他の室内対策:
- スリッパ・靴をベッド脇に:ガラスの破片で足を怪我しないよう
- 非常持ち出し袋の置き場所:玄関近くのすぐ持ち出せる場所に
- ブレーカー自動遮断器:地震時に自動でブレーカーが落ちる。通電火災防止(3,000〜5,000円)
新婚さん「寝室の家具配置は今日見直します!」
Q5.「防災グッズの見直しはいつすればいいですか?」
新婚さん「一度準備したらそのままでいいですか?」
みなと先生「年に1〜2回の定期見直しが必要です [1][6]。見直しのタイミングと項目をまとめました」
おすすめの見直しタイミング:
| タイミング | 理由 |
|---|---|
| 9月1日(防災の日) | メディアで防災情報が増えるので意識が高まる |
| 3月11日(東日本大震災の日) | 年度替わり前の点検に最適 |
| 引っ越し時 | 新しい住所の避難場所を確認する絶好の機会 |
見直しチェックリスト:
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 飲料水 | 賞味期限が切れていないか |
| 食料品 | 賞味期限の確認。期限が近いものは食べて補充 |
| 懐中電灯 | 電池の残量確認。予備電池の補充 |
| モバイルバッテリー | 充電されているか。劣化していないか |
| 常備薬 | 使用期限の確認。処方内容に変更がないか |
| 保険証等のコピー | 情報が最新か。住所変更はないか |
| 避難場所 | 変更がないか。ルートの再確認 |
| 連絡手段 | 171の使い方を忘れていないか。集合場所の再確認 |
みなと先生「防災は**"備えて終わり"ではなく"備え続ける"**ことが大切です [6]。年に1回、ふたりで防災デーを設けて楽しみながら見直しましょう。備蓄食品の試食を兼ねた"防災ランチ"もおすすめです」
新婚さん「防災ランチ、楽しそうですね!備蓄食品のおいしさチェックにもなりますね」
まとめ
二人暮らしの防災対策のポイントを整理します。
- 最低3日分の水と食料を備蓄。水は1人1日3リットル、簡易トイレも忘れずに
- 避難場所と連絡手段を夫婦で共有。災害用伝言ダイヤル171の体験利用を
- 寝室の安全確保と家具の転倒防止が命を守るカギ
- 年1〜2回の防災グッズ見直しを習慣に。ローリングストックで備蓄食品を管理