ふたりナビ みなと先生のくらしガイド Vol.27
「親からの援助、税金がかかる?」――贈与税の非課税枠を賢く使う
今号のポイント
- 年間110万円までは基礎控除で贈与税ゼロ
- 住宅取得資金なら最大1,000万円が非課税
- 結婚・子育て資金の一括贈与制度も活用可能
こんにちは。くらしアドバイザーのみなと先生です。
結婚や住宅購入にあたって、親御さんからの資金援助を受けるカップルは少なくありません。しかし贈与には贈与税がかかる可能性があります。非課税枠を正しく理解して、賢く活用しましょう。
Q1.「贈与税の基本を教えてください」
新婚さん「親からお金をもらうと税金がかかりますか?」
みなと先生「年間110万円を超える贈与には贈与税がかかります [1]」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基礎控除 | 年間110万円まで非課税 |
| 税率 | 超過額に対して**10〜55%**の累進課税 |
| 申告 | 110万円を超えた場合、翌年2月1日〜3月15日に確定申告 |
| 計算の単位 | もらう側の1年間の合計額 |
みなと先生「例えば夫の親から100万円、妻の親から100万円もらった場合、それぞれが110万円以下なので贈与税はかかりません [1]」
Q2.「住宅取得等資金の非課税特例とは?」
新婚さん「マイホーム購入で親に援助してもらう予定です」
みなと先生「住宅取得等資金の贈与税非課税特例を使えば、110万円の基礎控除に加えて最大1,000万円が非課税になります [2]」
| 住宅の種類 | 非課税限度額 |
|---|---|
| 省エネ等住宅 | 1,000万円 |
| それ以外の住宅 | 500万円 |
適用条件:
- 贈与を受ける人が18歳以上
- 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下
- 床面積40〜240㎡
- 贈与を受けた翌年3月15日までに居住
みなと先生「基礎控除110万円と合わせると、最大1,110万円が非課税になります [2]。ただし確定申告は必須です」
Q3.「結婚・子育て資金の一括贈与とは?」
新婚さん「結婚資金の贈与にも特別な制度がありますか?」
みなと先生「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税制度があります [3]」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 非課税限度額 | 1,000万円(うち結婚関連は300万円まで) |
| 対象費用 | 結婚: 挙式費用、新居の家賃・敷金等 / 子育て: 出産費用、保育料等 |
| 贈与者 | 直系尊属(親、祖父母) |
| 受贈者 | 18歳以上50歳未満 |
| 手続き | 金融機関で専用口座を開設 |
みなと先生「この制度は金融機関に専用口座を作って管理する必要があります [3]。結婚式の費用や新居の家賃に使う場合は領収書を金融機関に提出します」
Q4.「相続時精算課税制度とは何ですか?」
新婚さん「相続時精算課税という言葉を聞きましたが」
みなと先生「相続時精算課税制度は、親や祖父母から累計2,500万円まで贈与税がかからない制度です [4]」
| 項目 | 暦年贈与(通常) | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 非課税枠 | 年110万円 | 累計2,500万円 + 年110万円(2024年〜) |
| 超過分の税率 | 10〜55%の累進 | 一律20% |
| 相続時 | 贈与財産は原則含まず | 贈与分を相続財産に加算して精算 |
| 届出 | 不要 | 選択届出書の提出が必要 |
みなと先生「2024年からの改正で、相続時精算課税でも年110万円の基礎控除が使えるようになりました [4]。ただしこの制度を選択すると暦年贈与に戻れないので慎重に判断してください」
Q5.「贈与で失敗しないための注意点は?」
新婚さん「贈与で注意すべき点を教えてください」
みなと先生「よくある失敗パターンをまとめます [1][5]」
注意1: 名義預金に注意
- 親が子の名義で貯金していた場合、引き出し時に贈与税が発生する可能性
注意2: 贈与の証拠を残す
- 銀行振込で記録を残す。現金手渡しは証明が困難
- 贈与契約書を作成しておくとベスト
注意3: 住宅取得資金の期限に注意
- 贈与を受けた翌年3月15日までに居住開始しないと非課税にならない
注意4: 夫婦間の贈与も課税対象
- 夫婦間でも110万円超の贈与は課税。ただし居住用不動産の贈与は最大2,000万円まで非課税(婚姻20年以上の特例)
まとめ
- 基礎控除: 年110万円まで非課税。毎年コツコツが基本
- 住宅取得資金: 最大1,000万円の非課税特例(確定申告必須)
- 結婚・子育て資金: 最大1,000万円の一括贈与非課税
- 記録を残す: 銀行振込+贈与契約書で証拠を確保