ふたりナビ みなと先生のくらしガイド Vol.34
「退職後の健康保険、どれがお得?」――3つの選択肢を徹底比較
今号のポイント
- 退職後は「任意継続」「国保加入」「配偶者の扶養」の3択
- 保険料は3つで大きく異なる。扶養に入れれば自己負担ゼロ
- 任意継続は退職後20日以内に届出が必要
こんにちは。くらしアドバイザーのみなと先生です。
結婚を機に退職する場合、健康保険をどうするかは重要な選択です。選び方を間違えると年間数十万円の損になることもあります。
Q1.「健康保険にはどんな種類がありますか?」
新婚さん「健康保険の種類を教えてください」
みなと先生「大きく3種類に分かれます [1]」
| 種類 | 対象者 | 保険料 |
|---|---|---|
| 協会けんぽ | 中小企業の会社員 | 給与の約10%(労使折半) |
| 健康保険組合 | 大企業の会社員 | 給与の6〜10%程度(組合により異なる) |
| 国民健康保険 | 自営業、退職者等 | 前年の所得に基づき計算 |
みなと先生「会社員は健康保険料の半分を会社が負担してくれます [1]。退職するとこの恩恵がなくなるため、保険料の負担が大きく変わります」
Q2.「退職後の3つの選択肢を比較してください」
新婚さん「退職後はどの保険を選べばいいですか?」
みなと先生「退職後の選択肢は3つです [2]」
| 選択肢 | 保険料 | 届出期限 | 主なメリット |
|---|---|---|---|
| ①任意継続 | 退職時の標準報酬月額×保険料率(全額自己負担) | 退職後20日以内 | 健保組合の付加給付が使える場合あり |
| ②国民健康保険 | 前年の所得に基づき計算 | 退職後14日以内 | 退職理由による保険料軽減あり |
| ③配偶者の扶養 | 自己負担ゼロ | 事由発生から5日以内 | 最もお得 |
みなと先生「年収130万円未満で配偶者が会社員なら、③の扶養に入るのが最もお得です [2]」
Q3.「任意継続と国保、どちらが安いですか?」
新婚さん「扶養に入れない場合、任意継続と国保のどちらがいいですか?」
みなと先生「退職時の年収によって異なります [3]」
| 退職時の状況 | 任意継続が有利 | 国保が有利 |
|---|---|---|
| 年収が高かった場合 | 上限額があるため保険料が抑えられる | 前年所得で計算されるため高くなりがち |
| 年収が低かった場合 | 全額自己負担で割高になる場合も | 所得に連動して安くなる |
| 会社都合退職の場合 | ― | 保険料が最大7割軽減 |
みなと先生「比較のポイントは、市区町村の窓口で国保の保険料を試算してもらうことです [3]。任意継続の保険料は保険者に確認できます。両方の金額を比べてから決めましょう」
Q4.「任意継続の注意点は?」
新婚さん「任意継続を選ぶ場合の注意点を教えてください」
みなと先生「いくつか重要な注意点があります [4]」
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 届出期限 | 退職後20日以内(厳守。遅れると加入不可) |
| 加入期間 | 最長2年間 |
| 保険料 | 退職時の標準報酬月額で固定(2年間変わらない) |
| 傷病手当金 | 新規の受給は不可(退職前から受給中の場合は継続可能) |
| 途中脱退 | 2022年改正で任意のタイミングで脱退可能に |
みなと先生「2022年の法改正で任意継続からいつでも脱退できるようになりました [4]。まず任意継続に加入しておいて、国保の方が安いと分かったら切り替えることも可能です」
Q5.「健保組合の付加給付とは何ですか?」
新婚さん「健保組合の方がお得だと聞いたのですが」
みなと先生「健保組合は独自の付加給付を設けている場合があります [5]」
| 付加給付の例 | 内容 |
|---|---|
| 高額療養費の上乗せ給付 | 自己負担が月2〜3万円で済む場合も |
| 出産育児一時金の付加金 | 法定50万円に加えて数万円の上乗せ |
| 傷病手当金の付加金 | 法定給付に加えて期間延長や金額上乗せ |
| 人間ドック補助 | 年1回の人間ドック費用を補助 |
みなと先生「任意継続で健保組合の付加給付が引き続き使える場合は、国保よりもメリットが大きいことがあります [5]。自分の健保組合の給付内容を確認してから判断しましょう」
まとめ
- 退職後の3択: 任意継続・国保・扶養。扶養に入れれば最もお得
- 保険料比較: 国保と任意継続の両方の金額を確認してから決める
- 任意継続: 退職後20日以内に届出。いつでも脱退可能(2022年改正)
- 健保組合: 付加給付のメリットが大きい場合は任意継続を検討